
1999年8月20日 日経の切り抜き

後はクランク室の密封を担当しますオイルシールの破損が
可能性高いと思います。破損の程度で状態が微妙に変化
しますが、「普通っぽく吹き上がった」時に4速で走ってても
右手の動きと速度がギクシャクして、チョークを引くをちょっ
と普通…なんてのも症状の一つです。
圧縮やキックが下りるって事ですので、抱きつきやピストン
リングの派手な破損は無いと思います。開けてから驚く程
度にキズだらけって事も時々はあるんですけど。
修理はエンジンを降ろして分解してオイルシールの交換に
なります。自分でやると慣れてる方で6-8時間ぐらい。
ただ、3万とか走ってればピストンもオーバーサイズにする
か…とかイロイロ出て来て半年経ったりとかは良くアルお話
です。
ショップさんにお願いすると5万から15万ぐらいだと思いま
す。
左手側の変速は押し引きのスロットル用を流用したり、60年代のハ
ンドシフトだったイタ車の部品を入手したりして使いました。「簡単」で
は無かったです。
で、残りは過電圧ですが構造上、普通のバイクにある電圧制御の回路が
有りません。目一杯エンジンを回して走って6Vの電球が普通に点灯する
程度になってます。が、ボアアップしますとこの常用の回転数も上がりま
すので、一番容量の無いテールの寿命はやや短い傾向が多いです。お
店によっては、6V用のレギュレーターを入れてるトコもあります。
上にも書きましたが、ヘッドライトとテールは並列ですので、高回転時に
HI-LOの切り替えを頻繁にしますと切れる事があります。後はヘッドライ
トかテール系の配線の緩みによって振動等でテールに負荷が掛かる事
もありますのでひと通りは確認して下さい。この配線の接触不良なんで
すが、アース側の接触不良が原因になった例もあるので、黒い線側の
端子部分やビス止め部分も確認して下さい。
時々ですが、やたら電圧が高い事があります。コレ、フライホイールとコイ
ルの相性みたいで、どちらかを交換する事で電球切れが防げた事があり
ます。また発電側のコイルを固定してるビス2本を緩めるとコイルが僅かに
(ビス穴の遊び分)ですが動きますので、内側に抑えて再度に締めて改善
できた事があります。接触不良とも関連しますが、固定のビスがアルミの
基台に固定してます部分で腐食してる例は多いです。
他にはインチキなんですが、6V10Wや12V5Wを入れて様子を見てる方も
います。
タンク容量が小さいので、150km(3時間程度)で給油が気になるの
と、シートの上に荷物をくくりつけてしまうと、給油の時にシート持ち上
げる必要があるので、ちょっと不便(慣れてると持ち上げやすい様に積
みますけど)かなってぐらいで、ツーリングには便利な乗り物です。
もうすぐPXの新車が限定で販売されます。
http://www.it.vespa.com/#/vespa/IT/it/news/news20
日本にも、上のイタリア統一150年記念モデルでは無いですが、届く予定
です。
http://www.narikawa.co.jp/px_euro3.html
現地価格は邦貨で40万弱です。
インドのはLMLってメーカーのです。LML社はピアジオ社のライセンスで
製造してました。逆に末期のPXはLML生産車用の部品を多く使って
ました。なので、この末期のPXでは「インド製?、イタリア製?」っての
は、しばしばに「終わりなき話題」にされます。
ドッチが「良いか?」は乗ってる方の数だけご意見はあります。同じ2st
モデルでもLMLは数年の内にかなり内容が変わってます。ご自分で納
得できるまで調べてみるしか無いと思います。
たぶん、ご希望はベスパの50Sってヤツだと思います。基本設計は50年前
で今の交通事情では遅い、止まらない、ライトは暗い…となります。それで
も好きで乗ってる人が大勢いる不思議な乗り物です。
もしご興味あって、さらに判らない事があれば、また知恵袋に書いていただ
ければ判る事でしたらお返事させていただきます。