サンヨウエンジニアリングは都内、足立区役所のちょっと先、西側にありました。
普通のお店とは全く違う雰囲気で、本業は研磨を中心にした機械加工、故奥村
さんのお店でした。
車両部門のお店は間口が3.6mの奥行きが7.2mほど。ここに修理車両1台分の
場所を残して左右や奥側は部品や工具で埋まってました。
現在にスモール系でフロントアクセルを抜くのに使われるハンマーパンチ式の
工具なんかは奥村さんの設計です。当時は例えばPXのクランク左側のベアリ
ングとかは今の様に簡単に入手できませんでした。そこで別の幅違いサイズを
切削加工して合わせました。このベアリングはかなり使われまししたので、もし、
古い車両のエンジンを開けてボール保持部分に左右0.5mm程度の加工跡があ
れば、コレです。
画像は奥村さんが作ったモノの一つ。この頃に盛んにSTDが国内に入って来ま
したが、あまりに程度が悪くエンジンを載せ換えるのが安く走らせる手段の一つ
でした。その際にホイールサイズを10"→8"へと変換が必要で、奥村さんは変換
キットを作成しました。
「いや、絞りで(ダストカバーを)作ったんだけど、Oリングのとこがさー」、カラーコ
ピーの簡単なチラシ、さらには壁に留めてましたので変色してしまいました。
サンヨウエンジニアリングを中心にしたSECってクラブが都内北部から埼玉を中
心にありました。一時はモトスクーターランでもかなりの大人数でしたが、奥村さ
んが亡くなってからは自然解散的な状況になりました。