スモール系の前輪ブレーキをもう少し強力に出来ないか?ってのはしばしばに皆さんで
話題にしてました。
右側は150mmシュー用のドラムです。
スモール前輪のブレーキサイズは直径125mmで幅17mm(15mmって表記も有る)です。
ピボット側シャフトと作動カムの位置はラリー/スプリントのシューと同じです。こちらでし
たら直径150mm幅25mmですので外径も幅も大幅に稼ぎ出せます。
そこで、シュー(カム側の加工が必要です)に対応したドラムを松崎さんに作っていただ
きました。これ、3種類ほど有って、初期は鉄材からの削り出し、次に軽量化を目指して
最終型では接触面のみ鉄材でアルミ鋳造まで行きました。
結果から言えばスプリント/ラリー並まではそのままでは無理で、他にレバー比の変更
も必要でした。この部分の交換だけですと「少しは違うけれども…」…と微妙な状況(笑)。
ただ、「振動する」「シューの加工が無理」「音が出る」等々理由で返品とかも有り、以降
は作らなくなりました。シュー側の加工をして出した"変換キット"も出てました。
他にSTD初期/スーパーの後輪に使われてる127mmタイプ+BAJAJの後輪ドラムを加
工流用のアダプターも有ったハズなんですけど、現在に見つかりませんでした。
左側はMTB用のメカニカルディスクブレーキキャリパーを使った前輪ブレーキです。
例えばドラムでも油圧を使えれば、もっと効くハズですが、マスターの装着やメンテ、そ
れに「安く」となりますと、出来ればワイヤー操作で…と話が進んでた頃の一つです。こ
ちらも、本体側への加工は最小限を狙ってます。まずはこの小さなキャリパーで十分に
効くか?って実験ではPX後期の前輪程度は効きました。ただ、ミニサーキットで調子に
乗って走り回ってますと、フェードまでの時間は長くは無く、もう少々大容量のメカニカル
キャリパーを探すってトコで止まってしまいました。
「効く」と言ってもレバー側のワイヤー末端太鼓が差し込まれる穴が変形するほどの使い
方ですので、今でしたらPK・XL用フォークにインド製の足回りを組み合わせた方が安く出
来ると思います。